飲酒運転の罰則の定義の中に「酒酔い運転」と「酒気帯び運転」があり、それぞれで罰則が異なります。酒気帯び運転より酒酔い運転の方が罰則は大きくなりますが、では酒酔い運転と酒気帯び運転の違いって何なのかを考えていきましょう。
酒気帯び運転とは?
酒気帯び運転とは、血中のアルコール濃度が、「血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラムまたは呼気1リットルにつき0.15ミリグラム」の場合と決められており、その中でも、呼気が「0.25mg以上」と「0.25mg未満(0.15mg以上)」の2つの区分に分かれます。
当然アルコール濃度が高い方が罰則が厳しくなります。
数字で言われてもピンとこないと思いますので、いくつか例を挙げましょう。
体重60kgの男性がビールを1缶(350ml)飲んだ場合の吸気中度
ピーク時 | 0.2mg/l |
---|---|
30分後 | 0.15mg/l |
1時間後 | 0.1mg/l |
1時間30分後 | 0.05mg/l |
体重45kgの女性がビールを1缶(350ml)、酎ハイを2杯飲んだ場合吸気中度
ピーク時 | 0.85mg/l |
---|---|
30分後 | 0.80mg/l |
1時間後 | 0.75mg/l |
1時間30分後 | 0.70mg/l |
2時間後 | 0.65mg/l |
3時間後 | 0,55mg/l |
4時間後 | 0.45mg/l |
5時間後 | 0.35mg/l |
6時間後 | 0.25mg/l |
7時間後 | 0.15mg/l |
8時間後 | 0.05mg/l |
体質などの個人差はありますが、ビール1本飲んだだけで、酒気帯びと認定されます(ピーク時)。一般的な女性だと、ビール1本とチューハイを飲んだだけで、7時間もの間、酒気帯び状態になりますので、大量にアルコールを摂取した場合、次の日の朝になっても酒気帯び状態となります。
当然、その状態で運転をすると、酒気帯び運転と認定されます。「前日に飲んだから大丈夫」という言い訳は受け入れてくれません。
アルコール濃度は「http://www.web-pbi.com/drunk/」のサイトで詳しく算出できますので、一度試してみて下さい。
※罰則の内容に関しては「飲酒運転による罰則」を参照して下さい。
酒酔い運転とは?
一方、酒酔い運転とは、酒気帯び運転と違って、アルコール濃度の検知値には関係なく、「アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態」である場合になります。その状態は自分で決めるのでは無く、その場にいる警察官により判定されますので、酒気帯び運転の様にデータによる明確な基準が無いので、警察官のさじ加減になりがちです。