車を購入すると、自賠法(自動車損害賠償保障法)により、必ず自動車保険に加入しなければいけません。その必ず加入しなければいけない自動車保険のことを「自賠責保険」と言い、別名「強制保険」とも言われています。
自賠責保険は人身事故の被害者にのみ補償する保険で、物損事故や単独事故で怪我した場合は補償しません。その反面、保険金の算出が定型化されていますので、支払いまで敏速というメリットもあります。
自賠責保険は強制加入なので、ディーラーや中古車販売店などで特に説明を受けることなく知らず知らず加入しており、その内容について理解している人はごく少数だと言えるでしょう。
実際に、私が自動車免許更新で、講習中に自賠責保険の補償額を言えた講習者は、私以外誰一人いませんでした・・・
一方、もう一つの自動車保険である「任意保険」は、保険会社が展開している保険で、自賠責保険と違って任意なので、加入していない人も3割ほどいます。
(任意保険の加入率)
自賠責保険の補償は傷害で120万円、死亡事故では3,000万円までしか補償しません。事故を起こしたことが無い人には、「それだけ補償してもらえれば十分」と思われるかもしれませんが、死亡事故では1億円以上の支払い判決が出る場合がありますので、自賠責保険の補償内では到底まかないきれません。
ですので、ディーラーや中古車販売店は、任意保険の加入を勧めてきますが、その補償内容を理解せずに、ディーラーに言われたまま加入している人も少なくありません。
車を購入する際には、車種を決めて、色を決めて、予算を決めて・・・など、悩みに悩んで購入しますが、保険に関しては皆さん無頓着すぎます。その理由は、先ほども言いましたが、自分は事故を起こさないと思っているから。
しかし、何十年も運転していれば一度ぐらいは事故を起こす可能性がありますので、自動車保険の内容についてしっかり認識しておきましょう。
自動車保険の基本のまとめ
- 自動車保険には「自賠責保険」と「任意保険」がある
- 自賠責保険は必ず加入しなければいけない
- 自賠責保険の補償では十分補償しきれない
- 自賠責保険では補償しきれないものを任意保険でカバーする
- 任意保険の加入率は7割ほど
- 任意保険には種類がある