交通事故で怪我をした場合、健康保険を使って治療をすることができます。ちなみに健康保険や労災保険は「保険診療」です。一方、自賠責保険や任意保険で治療をする際は「自由診療」で治療を受けることになります。
このように、病院で治療を受ける際は、保険診療か自由診療、どちらかで治療を受けることになります。両者のメリット・デメリットについては「交通事故に対して健康保険は使えるのか?」をご覧ください。
では、両者の違いについて比較しながら考えていきたいと思います。
保険診療 | 自由診療 | |
---|---|---|
保険点数 | 10点 | 病院側で決定 (だいたい12点) |
患者の負担 | 3割 | 10割 |
診療制限 | あり | なし |
対象者 | 健康保険加入者 | 誰でもOK |
※保険点数とは、簡単に言うと医療行為に対する値段の倍率です。仮に診療報酬点数が1000点の場合、保険点数が10点であれば、患者の負担額は、1000×10=「10000円」になります。当然この点数が少ないほど負担額は減ると言うことです。
保険診療について
保険診療とは、健康保険や労災保険を利用して治療を行う診療行為です。会社勤めされている方でしたら「社会保険」、自営業者などは「国民健康保険」に加入していれば保険診療で治療を行うことができます。保険診療のメリットは患者の負担額が3割で済むところ。
保険点数は10点と定められていますので、病院側で勝手に変更することができません。
また、社会保険や国民健康保険に加入していない場合は、保険診療で治療を受けることができませんので、注意して下さい。(労災を除く)
更に、病気や怪我に関わらない医療行為(整形や脂肪吸引など)では、健康保険が適用されませんので、必然的に自由診療で治療することになります。但し、交通事故に関してはほぼ健康保険でフォロー出来ますので問題ありません。
自由診療について
自由診療とは、患者と病院が直接契約をして診療行為です。個人と病院とのやり取りになりますので、病院側が自由に保険点数を決定することができます。一昔前はこの保険点数を20点ぐらい大幅に上げることで、病院側の利益率を大きくすると言う背景がありましたが、最近では、12点で設定している病院がほとんどです。
それよりも、患者の負担額が10割なところが最大のデメリットと言えるでしょう。
保険診療が使えなければ自由診療
条件により保険診療が使えない場合は、自由診療で治療するというのが一般的な考えです。但し、自動車事故で治療行為を受ける場合は、そう簡単な問題ではありません。くどいですが、詳しくは「交通事故に対して健康保険は使えるのか?」をご覧ください。