数年前から飲酒運転の罰則が厳しくなり、運転代行を利用する人が急増しています。ただ、それに伴って運転代行によるトラブルも増えています。
「運転代行者=運転のプロ」と思われている人も多いかと思うかもしれません。確かに運転代行業を行うには「自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律」により、都道府県公安委員会の認可がなければ事業を開始することができなくて、運転代行社はタクシーと同じく、「第二種運転免許」を取得しなければ運転することができません。
この様に、運転代行は法律化されていますが、タクシーに比べると教育・研修をしっかり行っていない会社も多く、どうしてもトラブルになりがちです。
運転代行によるトラブルと言えば「事故」ですよね。
例えば、自分の車を代行業者に依頼して帰宅する場合、当然あなたもその車に同乗します。その際に代行者が事故を起こしてしまって負傷してしまった場合の損害賠償はどうなってしまうのでしょう?
運転代行業は、安全に運転するという義務があり、事故を起こしてしまうと言うのはそれに違反するので、債務不履行による損害賠償請求ができます。運転代行業者の届け出の際に、保険の加入が義務付けられていますので、その保険で賠償を受けることが可能です。
この様に、運転代行者による事故による破損が明白な場合はさほど問題ありませんが、運転代行してもらっている段階で車の破損に気付かず、後日、運転代行による破損だと気付いた場合は、運転代行による事故だと立証できなければ、損害賠償の請求を行うのは困難だと言えます。
また、未認可で代行業を行っている会社(個人)も少なからずあります。勿論、そういった業者を利用して事故を起こしてしまった場合でも、その責任は代行業者が負いますが、そもそも未認可で営業している会社なので、そうすんなり受け入れるとはいい難いです。
運転代行者に依頼する際は、それなりのリスクを伴うことを頭に入れてきましょう。